Sound Schedule Live Tour“Sound Life 〜ありがとう〜”@E.L.L.

ライブ終わった今でさえ、解散だという実感がまったく沸かないのですよ。不思議。不思議というのか、やけに穏やか気持ち。穏やかに始まって穏やかに終わったライブだったからでしょうか。


今回は整理番号悪かったから、後ろの方で割とまったり。今まで極端に沖側で見てることが多かったから、ステージ全体を見渡しながらっていうのもなかなかいいものだと思った。にしてもソールドアウトですからねー人多かった。

あ、そうそう、会場のE.L.L.っていうのは、同じ建物内に2つライブハウスが入っているのです。サウスケワンマンはいつも3Fにあるキャパ250のell.FITS ALLで、んでしかもソールドアウトした例がなかったんですけど(笑)今回は1Fにあるキャパ500強のElectric Lady Landで即完いうことで、メンバー大変喜んでました。1Fから3Fでライブできるようになることを、出世したという意味で“下におりる”なんてミュージシャンの間では言われているそうで、その話がMCでもちらっと。いやいや、私も最後の最後で本当に嬉しいです。

でライブ本編ですが、MCとかメンバーの表情から、吹っ切れてるんだなあーというのがすごく伝わってきた。少し寂しかったりもするんだけど、そういうことが分かったから、“まだまだやれるよ”とか“ずっと続いて欲しい”とかいう気持ちは若干収まったような気がする。 “あきらめた”というよりも“受け入れられそう”といったところです。

ちなみに今回のライブですが、東京公演のセットリストを見てしまっていたんで、特にサプライズというようなことはなかった。ただ、今まで見てきた中で1番よいライブだったとは思う。その吹っ切れた感というものが、間違いなくプラスの方向に働いていたんでしょう。

最後というだけあって、曲数は相当なものでした。時間にするとだいたい3時間くらい。バンドによってはその半分ぐらいで終わってしまうような場合もあるからねーやっぱり長い。事実、川原さんが東京公演のときは久しぶりの長丁場だから体力的に辛かったって言ってましたし。笑。それでも不思議なもので、あっという間に終わっちゃうんだよね。本当にあっという間。最後に大石がマイク通さずに「ありがとう」って。信じられなかった。

やっぱりこのバンドのことになると、大石のボーカルについて書きたくなる。笑。単に上手いという言葉で片付けていいものなのか。でも上手い以上に何があるといえばいいのか。言葉になおすにはあまりに抽象的過ぎて困る。でもきっと絶対それ以上のものがあるから、こんなにも引きつけられるんだよね。間違いなくこのバンドの最大の強みはここにあったと、明言しても語弊は無いんじゃないかな。

そしてそんな強みも含めて、サウスケはそこらのライブバンドなんていわれている人たちよりも、はるかによいライブをするバンドだった。世間一般的にはまったくそういう印象ないんだろうけど。苦笑。ライブでの客層とかPPPHとか合唱とか、なんかそういう固定観念もってる人だって少なくないんじゃ(いやまあ実際そうなんだけど)・・・。そういうことを考えると残念でたまらない。だって解散するんだから、これから先、誰もサウスケのライブの素晴らしさに出合うことはできない。

結局メンバーから解散という言葉は一度も出てこなかった。そして、これが終わりじゃない、皆さんと僕らの縁が切れるというわけじゃないんだと何度も強調していた。解散が終わりじゃないとしたらなんなんだろうって、私の中ではなかなか答えが出せなくてちょっと辛かったよ。

CDであったりライブであったり、色んな形で彼らは彼ら自身の音楽を形にしてきた。私のまだ知らない、新しいサウスケに出会うことはもうないけれど、今まで出合ってきたものたちと関わっていくことならできる。だから、サウスケは終わるけど、なくなるわけではないんだと、そういう捉え方をするのが正しいのかもと、今は思ってるんだけどね。